クリスマスシーズンになるとパン屋さんやケーキ屋さん、
お菓子屋さんやカフェなどでも見かけるようになったシュトレン。
クリスマスが近づいてきたんだなあと私の心も盛り上がります。
そんなシュトレンをなんと1年中販売しているお店が
新潟県上越市という街のベーカリーにあるんです。
そのお店の名前は【おいしいパンの店ソフィー】
街の人からはソフィーさんの名前で親しまれています。
ソフィーさんはどうして年間を通してドイツのクリスマススイーツである
シュトレンを販売しているのでしょう。
もしかしてお店の方はクリスマスが大好きなのでしょうか?
色々な疑問が脳裏をよぎり、
ソフィーさんに取材依頼を申し込むと
快諾していただいた上にお店の見学までさせていただきました。
おいしいパンの店ソフィーのWebサイトはこちらです。
おいしいパンの店☆ソフィーだより
またこちらではソフィーさんのシュトレンが購入できます。
上越特産市場
〇なぜ新潟県上越市でドイツのクリスマスのお菓子シュトレンを?
ソフィーさんは10年ほど前までは
シュトレンの存在も知らなかったそうです。
実はソフィーさんは10年ほど前に店舗を移転したそうで、
その時くらいにシュトレンの存在を知ったようです。
それでもまだシュトレンは街に流通していたわけではないので
食べたことはなかったんだとか。
そんなソフィーさんご夫婦にシュトレンを紹介したのは、
ベーカリーコンサルタントという存在だったのです。
ベーカリーコンサルタントとは企業の開業や
事業、経営について助言するコンサルタント業なのですが、
それがパン屋さんに対して特化している方々の職業のことを言います。
このベーカリーコンサルタントの方が
シュトレンに詳しかったので紹介され、取り入れた
というのがソフィーさんがシュトレンを
開発するきっかけになったのですね。
どうやらクリスマスは関係なさそうですね…(苦笑)
〇クリスマス時期だけでなくシュトレンを通年販売した理由
コンサルタントのアドバイスでシュトレンを
開発することになったソフィーさんですが、
やはり開発には相当な努力が必要だったそうです。
初めに作ったのは【あわゆきシュトレン】という
自慢のこしあんとゆずピールが入った和風テイストのシュトレン。
ソフィーさんはこしあんがおいしいと評判なので、
シュトレンの中に入れるマジパンの代わりに
こしあんを入れての開発をしたそうです。
そして次にバレンタインの季節にも食べてもらえるよう、
ショコラシュトレンを開発。
シュトレンは日持ちが良く切り分ける数によって
大勢の人達にもシェアができ、
プレゼントや贈答品、通信販売にピッタリだという
特徴を兼ね備えていることから
ソフィーさん達はシュトレンのメイド・イン上越の
認定を取得することにしたそうです。
メイド・イン上越とは新潟県上越市の食やモノにおいて
市内の中小企業等が積極的に研究、
開発した商品を認証することで
それを上越市内外問わず広く発信して
販路を開拓していく支援をする というものです。
それに伴い4種類のシュトレンを【春夏秋冬】と位置づけ、
・【高田公園 春】ショコラシュトレン
・【高田公園 夏】蓮実シュトレン
・【高田公園 秋】越五シュトレン
・【高田公園 冬】あわゆきシュトレン
と名づけました。
シュトレンは味や入っている餡によって、
ピールやナッツの種類や配合も変えて作っているそうです。
ソフィーさんの奥様の山崎美矢子さんは
「シュトレンは日持ちがするように
色んな努力をしているけれど、
包装もとても大変で、
ラップ、ビニールで包んで熱圧縮をかけた後に
ラッピングと工夫が絶えないんです。」
とおっしゃっていました。
日持ちがすると一口では言うけれど、
様々な工夫と努力の賜物だったんですね。
〇クリスマスシーズンにおすすめのシュトレンの食べ方と製造過程
店内を眺めると、
シュトレンだけではなくどことなく
ドイツ語のような名前のパンが何種類か並んでいます。
ハンブルガーロッゲンブロートや
ケルニッシュなど。
ソフィーさんに尋ねるとやはりドイツのパンだそう。
ドイツとは何か関わりがあるのかな?と思い、
奥様にお聞きしたところご主人様の
秋男さんは昔哲学を専攻して学ばれていたそうです。
それでドイツはなじみがあったのだそうです。
哲学と言えばドイツなんだとか。
それは知りませんでした…
長年お店に通っている方々やお得意様などは
決まったシュトレンをいつも購入されていかれるそうですが、
奥様にあえてクリスマスシーズンにおすすめの
シュトレンを選んでいただきました。
奥様が推すのは春のショコラシュトレン。
コーヒーや紅茶や煎茶など苦みのある
飲み物に合うのはもちろんのことですが、
ワインにも合うので大人の方は
是非チャレンジしてみて欲しいとのことです。
そしてシュトレンを切り出した時に出る
小さなかけら達や残ってしまったものを細かく刻んでから
バニラアイスに混ぜて食べるとおいしいですよ!
とアドバイスをいただきました。
私はなるべくかけらが出ないように、
パン切り包丁で優しくギコギコするのですが
それでもかけらは出てしまいます。
しかしそれをアイスに混ぜ込むという発想は
ありませんでした。
まさに逆転の発想でとてもおいしそうです。
バニラアイスは安いもので構わないそうなので、
是非やってみたいと思います。
また取材をした日は
たまたま運よくシュトレンを焼き上げて、
それをバターにくぐらせグラニュー糖をまぶす
という作業をする日だったということで
ソフィーさんのご厚意でその過程を
見学させていただくことができました。
シュトレンの製造過程をテレビやネットで見ることはあっても
生の現場に入らせていただいて、
この目で見ることは中々できません。
山崎さんご夫婦に感謝の気持ちでいっぱいです。
〇まとめ
今日は一年を通してドイツのクリスマススイーツである
シュトレンを販売している新潟県上越市の
【おいしいパンの店ソフィー】を営んでらっしゃる
山崎さんご夫婦にお話しを伺いました。
初めは通年シュトレンを売っているなんて、
きっとよほどのクリスマス好きか
ドイツ好きのご夫婦に違いない!
と思っていたのですが、
どうやらベーカリーコンサルタントという
コンサルをされている方のアドバイスだそうです。
それでも10年ほど前までは存在も味も知らない
ドイツのお菓子を取り入れて、
さらに独自の特徴が出るよう改良して
購入されるまでにはご苦労もなさったことでしょう。
シュトレンについてたくさんのお話をしてくださった
奥様の山崎美矢子さん、
シュトレンづくりの見学に快諾し
丁寧に説明してださった
旦那様の山崎秋男さん、
本当にありがとうございました。